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正しい組合 1999年度組合大会 議案書
1998年10月9日に組合の定期大会が有った
色々な事が有ったのだけれども何とか終わった
ここでは、組合大会の議案書を出しておきます
結構、これを作るのに時間かけました
この大会では、色々と考えさせられる事が多かった
さすがに、70人の人間を前に、話をするのはビビッテてしまったけど、何とか言いたい事は言えたと思う
会社の経営の目的は社員の幸福であるのだと言う事を忘れてはいけない
働いているのは皆同じ人なのだと言う事を忘れてはいけない
第一号議案
1999年度運動方針
はじめに:
私たち新潟金属労働組合を取り巻く状況といたしましては、親会社である大平
洋金属はステンレスの市況の悪化により7月にリストラを行いましたが先行きは
不透明で非常に厳しいことは周知の事実であります
大株主からは、フェロニッケルの専業メーカーに成るように言われており、そ
のためステンレス関連事業からの撤退が問題に成っております
当社も主力のステンレスフープの受注が大幅に落ち込み、残念ながら一時帰休
を受け入れる事になりました/組合としてはこの決断がどのような結果を生み
出すのか注意深く見守って行かなければなりません
新潟金属も大平洋の傘から離れて独立を計画しています
従来大平洋の要員10名が移籍して、二元化していた労務管理が一元化され、独
立会社に向けて歩み始めました
とりわけ、本年度は独立に向け組合にとっても歴史的な意義ある年でもありま
す/労働組合とは何であるのか改めて問い直される時でもあります
会社経営の「究極の目的」は、社員(全社員むろん社長も含みます)の幸福で
す
無論、売上げの向上と利益の拡大・会社の維持、拡大・株主への利益還流とい
うのは大きな目標ですが、それは一つの通過点でしかありません/売上げを拡
大するために社員が不幸になるようではなんの意味もありません
労使ともに協力して目指すべき「究極の目的」を達成するために、この議案書
は作られました
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基本方針:
A)経営者は組合員の気持ちになり,組合員は経営者の気持ちになり互
いに協力する
組合員は経営者の悩みを学び、経営者は組合員の直面している
問題を知る事によって始めて互いに協力し合う事が出来ます
組合の大きな役割は、経営者と組合員が互いに理解し合うため
の機会と道具を用意していく事だと考えます
今現在「新潟金属独立問題」と言う大きな問題があります
組合員誰しも不安に持っていると思いますが親会社である大平
洋金属をあてに出来る状況ではありません
この工場で生み出した商品が市場で競争力を持ち、生み出した
利益で私たちの生活が成り立たつようにしなければなりません
この事は、労使を問わず、全社員の基本的な共通認識とならな
ければいけません
社員全員でこの危機感を共有する事からすべては始まるのでは
ないのでしょうか
B)売り上げの向上と生活の向上を結びつけ,一人一人がやる気を出せ
る会社にする
ステンレス、パーマロイ、純鉄、および活性炭、シールドケー
スはもとより、新しい品種、鋼種、に対しても生産及び販売の
拡大に向けて努力して行かねばなりません
私たちは、全力を尽くして会社を立て直し、利益の出る会社と
していく必要があります
今までの「工場」としての意識から「独立した会社」としての
意識に変わっていかないといけません
そして、その利益は、社員に対しての「正当な評価」とそれに
基づいた「公平な分配」が実現されなければなりません/それ
が一人一人がやる気を出せる会社を作る基本条件です
私たちの知恵をあわせていく事によってこの難局は乗り切れる
と思います
C)組合員の団結と活動への参加率を高め、組合そして会社の力を強
くする
「会社は、景気が悪いときにこそ伸びる」と言われます
景気が良いときには、一致団結してなどと言う事はなかなか出
来ません
逆境のときにこそ、一つにまとまれるチャンスではないかと思
います
自分たちだけが苦しいのではなく、どの会社も苦しいのです
こんな時こそ、弱音を吐かず、一致協力して精一杯やっていき
ましょう
D)組合は、積極的に経営に参加していく
私たちは、会社に積極的な提言を行っていく必要が有ります
そう言ったプロセスを通じて、新潟金属は正しい「独立会社」
に成っていかなければならないと思います
組合そして会社が力を付けるために必要な行動の基準を以下に
上げたいと思います
1. 交渉の範囲の限定を行わない
組合員が問題だと思っている事はすべて交渉の対象とす
る/互いに矛盾する要望が出てきた場合は十分に検討を
して解決案を探す
2)少ない人間の問題をその人間の問題だと片づけない
(例.女性用化粧室の問題/喫煙の問題)/会社側は「ご
く一部の問題だ」と取り上げない可能性があります/ま
ず組合員が全体の問題と意識する事が大事です
そして団結して、問題に当たって行きましょう
3)交渉の経緯、結果を必ず文書にする
そこに問題が有ると言う事を文書で残してどのような形
で解消するかを日程立てしていきます
一つ一つの問題を尻切れとんぼにしないためには重要な
方法です
文書による交渉、会議の開催、議事、を行う事によっ
て、組合の決議なのだと言う事を明確にする事が出来ま
す
それによって、執行部/代議員/組合員の個人に対して
のプレッシャーを極力減らす事が出来ます
問題がない、解決できないと言う諦めが組合の参加率を下げ、
組合の弱体化を呼び、解決能力を下げると思います/そこでこ
の一年目はこの悪循環を断ちきる事を目的として組合活動を行
っていきたいと思います
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1.)雇用の安定:
A)企業にとっての財産は人である
企業にとって最大の財産は社員です
会社は働きやすい環境を提供する事によりその中で働く人との
信頼事こそが、もっとも生産に関係ある物のはずです
いかに高価な設備を持っていてもそれを動かす人間がいてこそ
生産は可能です
「人」こそが、最も生産に関係のある物のはずです
直接、間接を問わず人を重視する会社にならなければなりませ
ん
B)適正人員の算出と実現
現在、現場は「適正な人員」からは程遠い人員構成になってい
ます
各設備に対して、何人の人間がいるのかと言う事を明確にして
いきます
3〜5年のスパンでどの位の社員の変動が予想され、それに対応
するにはいつの時点で何人の社員がどこに必要かを明確にして
いきます
不満を、不満のままにしないで、形を成した上で、具体的に提
案していきます
経営にとってもそう言った提言はプラスになるものと確信して
います
C)問題解決ができる組合になる
ある程度経験を積んだ社員が辞めるということは経営、組合双
方にとって問題です
なぜならば、その社員に蓄積されたノウハウが失われ、生産が
落ちて、全体で分配するべき利益も減ってしまうからです
新入社員を増やすと言うことも大事ですが、経験を積んだ社員
を十分に引き止められると言う事も重要です
組合は一人一人が持っている問題をきちんと受け止め、解決で
きなければなりません/そして社員が長くいたくなる様な魅力
にあふれた会社にしなければなりません
問題解決ができる組合になることでそれらは実現されます
退職を考えている社員がいたら、爆発する前に組合と話し合い
を行って、条件等の改革できる問題はないか検討していきたい
と思います(組合に十分力が有り、調整能力がある場合に有効
/組合員に信じられるような実績を作る事が大事です)
退職するときも組合員としての権利を守られなければいけない
それでも、人生には色々有るのですから、退職しなければなら
ない場合もあります/そんな時は”同じ釜の飯を食った仲間”
なのですから胸につかえるもの無く送り出してあげたいもので
す
この会社には途中退社を行う人間には、完全に有給消化を行わ
せないで退社させるという習慣(無論明文ではなく)がありま
す(事実として)
世間の一般の会社ではそんな事は有りません
当然そのようなことは無くしていきましょう
2.)生活水準の向上:
A)新潟金属の賃金レベルは低い
基本的に、新潟金属の賃金水準は低いと考えます
いつも出てくるのが、比較の対象をどこにおくかで賃金水準は
高くも低くもなるという言い方です/そのような詭弁に惑わさ
れること無く、労使共に共有できる目標を作っていかなければ
なりません
いくらぐらいなら十分なのかと言う事は単純に答えは出ません
がモデルを作り検討を開始したいと考えています(これはこれ
からの課題です)
B)いつまでに、何をどこまでやるかの明確化
本年度はいつまでに何をどこまでやるかというタイムスケジュ
ールを明確にしていきます
基本的に今年は昨年までの引き継ぎを行い、今後への布石を目
的とします
ベースアップ/格差是正と言う要求も、親会社から独立すると
きには混乱を産みがちです
独立に便乗したベースダウン等が無いように交渉を続けていき
ます
C)透明度の高い給与体系を要求/提案していく
給与に対しての不満の根底には、「不公平感」が有ります
(無論低い事も問題だが)低い事が問題なのではなくて、不公
平な扱いを受けていると感じる事がやる気をなくしていきます
何年後にいくらもらえるかがある程度わからないと、私たちの
人生の設計さえ出来ません
採用経緯が異なるためにこの会社では社員間の格差があると考
えられています
そういった問題も解決していかなければなりません
どのような制度が一番良いのか組合も勉強して、具体的に提案
をしていきます
「正当な評価と公平な分配」を目標にして活動を行っていきた
いと思います
D)将来への不安を解消する/高齢者の雇用の安定
私たちの会社には退職後に「嘱託社員」として雇用するという
制度があります
この制度は、長い経験を持った社員のノウハウを会社で受け止
めるという意味においても、高齢者の再雇用という意味でも意
義の深い物です
私たち一人一人の将来の姿なのです/必ずすべての社員は何ら
かの形でいつかは退職するのだから自分の問題として受け止め
ていきたいと思います
現在、新潟金属には嘱託社員に関する明文化された規定が有り
ません
私たち社員が安心して働いて行くためには、そう言った規定の
整備をすすめることも必要なのではないのでしょうか
退職予定者が会社側と話し合いする席には(希望があった場
合)立ち会って行きたいと思います/定年後の嘱託として働く
場合も十分に権利が守られるようにしていきたいと思います
無論、有給消化を確実に行えるようにしていきましょう
3)労働条件の改善:
3-1)安全衛生対策
A)私たちの職場には多くの危険がある
この会社の安全管理者は、無災害記録が伸びていると言い、あ
たかも作業環境が安全になってきているような言い方をします
しかしながら、薬箱の中の薬は減り、事故隠しは相変わらず有
り何ら状況は変わっていないと感じます
工場の危険性、仕事の危険性(設備の規格を超えた仕事の再検
討)を組合では大きくアピールを行い、解決するべき問題とし
て捉えて行きます
業務命令として発せられたら、社員は従わないわけには行きま
せん
組合は積極的にそのような作業に対して申し入れを行っていき
ます
B)組合の事故レポートの必要性
従来、事故の発生時には会社側からの事故のレポートは上がっ
てきますがその内容はお粗末限りの無いものです/中味は、会
社側には落ち度はなく、作業者が不注意だったからだと言うこ
とを繰り返しているだけです
事故が発生したときには、組合が独自に調査をして結果をレポ
ートして行こうと考えています
会社側が調べようとしない部分を追いかける(前日の残業状
況、人員の問題、設備上の問題)事により事故の原因をより立
体的に浮き彫りにすることが出来ると思います
そしてそのような活動が事故を減らすことに繋がって行きます
3-2)作業環境/公害対策
A)私たちの職場には多くの問題がある
環境問題について考えてみれば、工場には多くの問題が有り、
これからもさまざまな問題がこれからも起こってくると思いま
す
重要なことはそういった問題に対して組合員一人一人が敏感に
成ることです
環境問題にしても外部からの指摘がある前に私たち内部の人間
が先に気づかなければなりません/会社はとかく、当面の経費
がかかることを避けようとして、結果的に大きな損失を出しが
ちです
良く考えてみれば最初に被害を受けるのは一番身近で作業して
いる私たちなのです
組合は一人一人が感じた「おかしいな」と言う気持ちを経営に
伝えて行きたいと思います
そして、適切な手段を講じることは最終的には会社のそして社
会の利益につながる物だと確信出来ます
今や、会社経営は、単に会社自身の利益の追求だけではなく、
地域社会に貢献できる姿が求められているのです
B)暑さ寒さ対策
この会社で作られている製品は、環境に大きく左右される特徴
を持っています
ところが、毎日どのような作業環境で作業が行われたか等の記
録が有りません
温度計/湿度計を各設備に設置してデータを取る必要があると
思います
同時にそのデータは私たちの作業環境の記録にもなります
会社サイドで行えないということならば私たちの手で行う必要
がある事なのかも知れません/
とかくこのような形になりにくい問題は抽象的な要求になりが
ちですが、数字に裏付けられた提案と要求を行って行きたいと
思います
3-3)交通対策
私たちドライバーは今日の車社会にふさわしい運転のセンスと
技術を身につける必要があります
そのためには交通ルールを守ることは当然のことですが、さら
に一歩進んでその背景にある物を理解し、先を読み打つ手を考
えると言った読みの深い運転、すなわち頭脳的運転法を常に心
がけることが大切です
模範的な優良運転者を目指して「シートベルト着用」「他人に
優しい安全運転」をスローガンに本年も交通事故ゼロを目指し
ましょう
3-4)その他の問題
今後、作業条件に対してはあらゆる分野に対して交渉を行いま
す
組合は、皆さんがお金を出して組織しているものなのだからど
のような問題でも取り上げて行きます
問題があるとか、疑問があると言うことに関しては速やかに代
議員/執行部に声をかけてください
付録の「この会社の問題点」をご覧ください
前々回の代議員会を通じて集めた皆さんの声です
この場(組合大会)では一つ一つの問題を検討出来ません(時
間の関係上)
今年一年間、代議員会で検討を行って、一つ一つ申し入れを行
い、解決に近づいていきたいと思います
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4)福利厚生施設の充実:
厚生センターや浴場の痛みは激しくなってきています
以前、厚生センターの補修を工場の責任者に申し入れたとき、
「直接生産に関係ないものにはお金が出ない」と言う回答が出
された事が有ります
壊れてから直すのではなく、いつまでに壊れるからどういうス
ケジュールで立て直すという事を話し合って、経営計画に組み
込むように働きかけます
具体的な設計図を作り、私たちのニーズを十分に組み込んだ提
案を行っていきたいと思います
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5)文体部活動:
今年は、昨年までの引継ぎと今後への模索の年と考えています
果たしてどの位のニーズがあり、何が必要なのか考えていきた
いと思います
今年度は、健康保険組合からの補助(体育奨励費)の形態が大
幅に変わります(実質的には減り、組合からの負担が必要にな
る)
そのため、会社側との経費分担にしても多くの問題が発生して
います
そのような状況に対応して活動を考えていこうと思います
そのような状況に十分に対応できるよう随時、問題点を代議員
会に提示して、皆さんのご意見を反映した文体部活動を行って
いきたいと思います
旅行にしても、単純に何処かへ遊びに行くと言うような考え方
は止め、「研修」を大きな目的として企画していきたいと思い
ます/これによって参加は出勤の一部となり、ウイークデーの
中で実施が行うことが出来ます
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6)日常活動及び他団体との提携:
この不況の中、組織力を図るための、日常活動は重要な課題で
あり、労働運動は組合員全員の参加によって大きな力となりま
す
現在使われているワープロもかなり長く使われています/その
ワープロが壊れたときはパソコンを購入したいと思います/そ
のパソコンは組合員に開放していきます
同時に講習会を開き希望者は操作を習得できるようにしていき
たいと考えています
新しいことを知りたいという要求は大事なことです/それを受
け止め、伸ばしていく手助けをしたいと思います
連帯意識を再認識し、より積極的な組合活動を進めてまいりま
す
他労組との情報交換も重要な意義がある事なので、今後も大平
洋連合会、グループ協議会との交流を継続してまいります
尚、労金、総合生協についても、従来通り協力してまいりま
す。----------
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